患者の皆様へ:相続財産清算の状況について
1.現在の状況
すでにお知らせしているとおり、井の頭矯正歯科(以下「当院」といいます。)の院長である故井上昌規氏(以下「井上氏」といいます。)の相続財産の管理等を目的として、令和7年9月5日に東京家庭裁判所より、相続財産清算人選任決定がなされ、弁護士浅沼雅人(以下「当職」といいます。)が相続財産清算人に選任されています(事件番号 令和7年(家)第72100号)。
その後、相続債権者及び受遺者への請求申出の催告について、同年10月10日に公告がなされ、上記相続債権者受遺者への請求申出の催告期間は、同年12月10日に満了しました。
現在は、当院に残置された診療機器、井上氏所有の不動産その他資産について、可能な限り高い金額での売却を目指し、換価業務を行っております。
なお、当院のテナント跡地については、原状回復工事費用の出費を抑えるために、別のクリニックに対し、いわゆる居抜きの形で明渡しを行う見込みです。しかし、居抜きとなった場合でも、当該クリニックは単に当院のテナント跡地をそのまま利用するに留まり、当院の事業を引き継ぐものではなく、当院の患者に対し何らの義務を負うものでもないことについてはご留意ください。当該クリニックに対し、当院に関する事項を問い合わせることもお控えいただきますようお願いいたします。
2.今後の見通し
今後は、当職において相続財産に属する資産を売却し、換価を進めます。
また、請求申出の内容を精査し、相続債権額の算定を行います。
そして、まずは優先権のある相続債権者(租税債権者、抵当権者等)に対して、優先弁済を行うことになります。
その後、優先権のない相続債権者への配当弁済を実施することになります。前受金返還請求権をお持ちの患者の方も、これに該当します。また、全額を弁済することができない場合には、按分弁済となります(民法957条2項、929条)。
本件では、租税債権者及び抵当権者のほか、前払金を支払った患者の方が多数存在しており、相続債権者数及び相続債権総額が相当額にのぼる見込みです。
他方で、井上氏所有の不動産等の査定額からすると、最終的には具体的な売却額次第ではあるものの、特に優先権のない相続債権者については、全額を弁済できない可能性が高い状況です。
加えて、按分弁済となる場合には、相続債権者全員の債権額が確定しなければ弁済率が確定せず、相続債権者全員について弁済を実施できないところ、相続債権者全員の債権額確定には相当の時間を要する可能性がある状況です。
3.リテーナーに関して
当院内には、一部の患者の方のリテーナーが残置されております。
リテーナーの受取りを希望される患者の方は、該当するリテーナーが残置されているのか確認を行いますので、①氏名、②患者番号、③住所を記載のうえ、inokashila@tokiwa-law.jp宛にメールをお送りください。
なお、上記のとおり、本件では井上氏の相続財産に属する資産を上回る負債が存在すると見込まれており、リテーナーの送料は希望者負担となる可能性がある点については予めご了承ください。


