前歯の矯正
矯正していることが人から分かりにくい矯正の中でも、特に前歯の矯正に適した矯正方法です。1本だけ傾いている前歯や、歯と歯の間に隙間が空いてしまっている場合、少し歪んで見える歯並びなどに1本~数本の歯のみを正しい位置へ整える手軽で簡単な矯正です。
前歯の数本だけが傾いていたり、歯と歯が少しだけ重なっている…といった前歯のお悩みをお持ちの方は意外と多いのです。こういった全体を矯正するほどではないにしろ、少し歯並びを整えたいという方におすすめなのが「部分矯正」です。
「前歯」の整い方で歯並びでの印象はほぼ決まります。患者様の歯の状態によっては、部分矯正ではなく全体矯正を行う必要がある場合もありますが、噛み合わせに特に問題がなく、少しだけ前歯の歯並びを直したいということであれば部分矯正で治療が可能です。
「部分矯正」に興味がある、または治療をご希望される方は、お気軽に井の頭矯正歯科にご相談ください。
前歯矯正の主な適応症状
部分矯正は以下のような比較的軽度な歯列の乱れがある方に適しています。
乱杭歯(叢生)
前歯にガタつきがある。
すきっ歯(正中離開、空隙歯列)
前歯の歯と歯の間に隙間がある。
軽度の出っ歯
上列の前歯が少し前に出っ張っている。
これらの症状が、部分的な矯正の治療で治せる場合が多い症状です。ただ、あごの骨が原因で起きていることが多い「出っ歯」は全体矯正が適切な場合もあります。
前歯矯正をおすすめできる方
インビザラインを行えるかどうかは患者様の歯の状態によりますが、希望される患者様は以下のようなご希望をお持ちです。
低価格で治療を受けたい
詳しくは料金ページをご確認ください。
時間をかけずに矯正治療を完了させたい
結婚式や入社面接などのイベントを控えた方は、短期間で治療が完了する部分矯正をご希望される方が多くいらっしゃいます。
前歯の歯並びをきれいにしたい
特に人前に出る機会が多い方は、前歯の見た目を良くしたいとおっしゃる方が多くいらっしゃいます。
インビザラインは歯を動かす範囲が少ないため、比較的に短期間で治療が完了します。そのため、矯正装置を装着している期間も短いので、精神的にも身体的にも負担が少ないと感じる方が多いようです。
当院でできる前歯の矯正(インビザライン)
当院では、マウスピース矯正(インビザライン)での治療を行っています。
治療期間が約7ヶ月で完了する14枚のアライナー(マウスピース)を使用して行える程度の症状の方に適しています。
万が一装置が合わなくなってしまった場合は、1回は再製作できる保証があるため、14枚目まで順調に進んだ後に多少の歯並びの不具合が残った場合や、矯正治療の継続が必要となった場合にはこちらの保証を利用することも可能です。
この保証は、上下のどちらかだけでも、上下両方にでも適用することが可能です。
ただし、基本的には14枚のアライナーで治療が完了する程度の歯並びの状態でない場合は、インビザラインのマウスピースの枚数が多くなり同時に治療期間も少し伸びます。
つまり比較的軽度の歯列の乱れでないとこの治療方法では無理が生じてしまいます。
デメリットとしては、治療を開始してからの治療計画の変更が出来ないという点です。
つまり、治療途中での治療計画を変更する必要がない場合や、前歯のみといった部分的な箇所に矯正を行いたい場合に最適です。
例としては
- 前歯の隙間をなくしたい
- 前歯のでこぼこが気になる、曲がっている、少し前に出っ張っている
- 前歯と前歯が少し重なっている
などの軽度の前歯のお悩みに向いています。
ほんの少しの歯並びの不具合に見えても、奥歯や前歯の噛み合わせに問題がある場合はインビザラインでの治療は難しい場合があるため、患者様の歯並びの状態に適性するかどうかは検査後の診断になりますが、治療計画が14枚で収まるような場合にはインビザライは非常におすすめです。
大掛かりにならずに矯正が行えるので、料金もフルと比べてかなり安価に済みます。
当院では、患者様の歯並びの状態に対し治療計画を立て、3D画像で比較してどちらの方法にするかを決定することも行っております。アライナーの枚数制限がある中で治療を行う場合と、制限なく治療を行える場合との治療計画で、患者様にご満足いただける結果になる方をお選びいただいた上で治療を進めていけると最適です。
マウスピース矯正をご希望、検討中の方は、ぜひ一度当院へご相談ください。
メリット・デメリット
メリット
1.治療期間が短いから早い
奥歯を動かさず、前歯のみを動かすため治療が早く終わります。
前歯は奥歯と比べて動きやすいのも治療期間が短く済む理由の一つです。
治療期間は約3~12ヶ月程度です。
2.治療費が安い
治療費は全体的な矯正と比べて1/4~半額程度です。
また、治療費は完全固定のため、追加の費用もかからないので安心です。
3.矯正中の痛みが少ない
一般的な矯正は前歯から奥歯まで全ての歯に矯正装置を付けるため、当然のことですが最初は前歯から奥歯まで痛みを伴います。部分矯正の場合、前歯のみにしか装置を付けないので歯を動かす本数が少なく、そのため痛みもかなり抑えられます。実際には一般的な矯正と比べて1/3程度の痛みで済みます。
これも部分矯正の大きなメリットです。
また、全体矯正と比べて気軽にできる点もメリットといえます。
4.矯正装置が目立ちにくい
歯の表面につける装置(ブラケット)は銀色の金属ではなく透明なものを使用するので、目立ちにくいです。また、装置は前歯のみの装着で、糸切り歯より奥には装着しないため全体矯正よりかなり目立ちにくいです。
(マウスピースによる部分矯正も可能です。ただし、その場合はワイヤーよりも費用がかかります。)
5.歯を抜く必要がない
矯正箇所が上あごの場合、ほとんどの場合が歯を抜かずに済みます。下あごの場合は、歯を抜く場合もあります。
6.毎日のお手入れが簡単
矯正装置を付けると、装置の間に食事が詰まってしまったり、ブラッシングがしにくいのですが、部分矯正の場合は前歯のみに装置を付けるため、毎日のお手入れが非常に簡単です。
デメリット
1.部分矯正を行えない場合がある
以下のような場合の方には全体矯正をおすすめしています。
- 前歯の重なり具合がひどい
- 受け口、開咬(上下の前歯が噛み合っていない)など、あごの骨格自体に問題がある場合
- 前歯が全体的に出っ歯の場合
- 奥歯を動かさないと前歯をきれいに矯正できない場合
このように、部分矯正では限界があります。
2.歯を削ると歯がしみる場合がある
部分矯正の場合、スライスという歯を少しだけ削って矯正を行う場合が多くあります。削るのはエナメル質の厚さの1/3以下の0.25~0.5mm程度ですが、まれに歯を削った後にしみる場合があります。もちろん、そうならないよう慎重に削りますが、まれにしみる場合がありますのでご了承お願い致します。
4.奥歯の噛み合わせは治らない
あくまでも前歯のみの矯正となりますので、奥歯は治りません。また、もともと上下の噛み合わせが悪かった場合も、それは治りにくいです。